A6notes

雑記帳に書くように、気軽に書いています。

龍になった斎宮

井上内親王聖武天皇の第一皇女。 妹の阿部内親王は後の孝謙天皇です。(ただし母親は違う) 母親が藤原氏では無かったため、弟の安積親王、妹の不破内親王共々に中々不遇な人生を送った彼女。 彼女は幼い内に斎宮になる事が運命づけられ、伊勢へ斎宮として派遣されます。 が、その後に(斎宮退位後)天智系の白壁王(のちの光仁天皇)の后となり、内親王親王(後に立太子)を産みます。(当時としては高齢出産だった為、養子説もあり)が、しかし、政敵の策略の為、井上皇后、皇太子共に、天皇を呪詛したとして失脚。 最終的に皇位桓武天皇に。(桓武天皇の母は高野新笠、直接藤原氏と関わりがあるようでは無いのですが、天武系の井上皇后と、天智系の光仁天皇の御子が皇位につくと困るという事だったんですかねえ……) 井上内親王は世を呪い、最後は龍に転じたと言われているそうです。 斎宮→結婚・出産→皇后位→龍 ってすごい経歴ですねえ……。 しかも義妹は女帝。 ドラマチックな方であります。 今回この本(「日本の怨霊」)で初めて知りました。 このあたりの歴史観って、私は天上の虹をはじめとする里中満智子先生作品で身についたものだったんですが、確か登場してなかった気がするんだよなあ。 私が読んでないだけかもだけど。 検索したら、ダイレクトに「龍になった皇女」というタイトルで小説があるそうです。(入手は困難そうですが……) 斎宮時代から結婚するまでの話で、神様と絡めたファンタジー作品になったらおもしろそうな気がするんだけどなあ……。 龍の嫁になったから最終的には龍になったのではとか妄想する私なのでありました。 っても、伊勢斎宮三輪山神話とは別なので、龍の花嫁ではないですけどね……。天照大御神は女神ですし。(男性説もあるけど)