高校時代、職員室掃除当番だった私はたまたまそこにいた現国の先生に、夏休みの課題作文の返却を求めた。
「ああ、それは全部学校保管になるから」
「戻してはもらえないんですか?」
「うにのが芥川賞とったら返してやろう」
そう言ってニヤニヤ笑う現国教師に私はこう言った。
「やだなあ、先生、私がとるのは芥川賞じゃなくてノーベル賞ですよ」
はっはっはっ。(乾いた笑い)
もちろん冗談に決まってますが。
ハッタリでも何でも夢見る頃というのは怖いもの知らずですな。
史上最年少の芥川賞作家にして、三島由紀夫の再来の呼び声高い彼の作品です。
数ページ読んでみて…ぐはァツ!わけわからん!
ひどく自分が馬鹿になったような気がしました。
(いや実際馬鹿なんですけどもさ)
それでも、文章が翻訳文体ぽく、難解な言い回しが比較的多いと思われる佐藤亜紀の「バルタザールの遍歴」はまだ読めたのに…。とにかくわからない言葉が多すぎて、手も足も出ません、キリスト教関連はもうお手上げです。(一応世界史選択だったんですが…)
でも悔しいからきっと無理してページだけはめくるんだろうなあ。
しかもこれ三部作なんですって?
もうフランス語版もでてるんですって?
ああ、スゲえなあ。
…あら、検索してみたら佐藤女史と平野氏、(平野氏、というより新潮社ですが)どうも因縁浅からぬようですね。「鏡の影」も読んでみよう。